副産物産店とは、
副産物産店は山田毅(只本屋)と矢津吉隆(kumagusuku)が考案した資材循環のための仕組みであり、ものの価値、可能性について考えるプロジェクトです。2022年より足立夏子(mosynē)が参加し、3人で活動を行なっています。
2017年、京都のアーティストのアトリエから出る魅力的な廃材を"副産物"と呼び、回収、販売するプロジェクトとして開始しました。画家の絵の具のついた道具や彫刻家の加工した素材、版画の試し刷りや陶芸の試作品など、作品(主産物)の制作過程で生まれてくるそれらの"副産物"は、アトリエの片隅に置かれいずれは捨てられる運命にあったモノたちです。しかし、作家の感性から副次的に生み落とされたそれらのモノたちに敢えてスポットを当てることで、作品単体では見えてこなかったアーティストの新たな魅力が見えてくるかもしれません。
また、それは同時にものづくりの現場から出る廃材の問題をポジティブに捉え直す試みでもあります。私たちは、作品と直接的に結びつくイメージを持った"副産物"だけでなく、アーティストなら誰しもが使う合板や角材、塗料やブルーシートなどの廃材にも可能性を感じています。それらはそのままでは流通させることは難しいですが、加工品として、例えば家具や什器にすることで販売することが可能ではないかと考えています。
そして京都には、数多くの作家アトリエだけでなく、芸術系の大学や、建築、デザイン、工芸などのものづくりの現場が多く存在しています。それらと連携することでより多種多様な副産物に出会うことができ、そういった地の利を活かした京都ならではの試みとして副産物産店を育てていきたいと思っています。
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